アリスと蔵六 感想 7話まで

~7話まで視聴
 
 序盤のうちこの作品は、どうやら頑固じいさんと超能力少女という異色の組み合わせで日常とバトルを往復するようなバトルものの作品かと思ってみてました。しかし、7話まで見るとどうやらバトルではなくて日常の方に感動のある作品っぽいですねこれは。
 
 この物語世界に超能力があってとんでもないバトルを展開していたのは、日常を特別にみせるためだったのではないかと思いますね。単純に日常と対照的な超能力バトルをみせれば日常がビビッドに映るってことでもあると思うんですが、平穏な日常とは異質な存在である超能力を持ったサナが日常をすごすということが重要なんだと思います。普通に平穏な日常に生まれて普通にそれを過ごす描写よりも、サナのように施設に隔離されていた異質なものが日常を体験していくことの方が目に映る世界が豊かで不思議なものとして感じられるんでしょう。
 
 
彼女はそれまで“外の世界”を知らなかった。
初めて触れるモノ、初めて見る風景、そして初めて出会う人々……。
そんな“世界”の広がりに、戸惑い、驚き、目を見開く。
 
これは公式サイトのイントロダクションから抜粋したことばなんですが、物語の要点はつまりこういうことです。こうした世界体験の素晴らしさが7話には凝縮されていて大変おもしろかった。失った感情をもう一度味あわせてくれたような気がして感動しました。